どうしたら…

2002年10月3日
きょうの夕方、一本の電話が入った。

市の福祉事務所からだった。イヤな予感がした。

予感は的中。何年も別れた父のことだった。

3年前に同じ福祉事務所から手紙が来て、その時は

生活保護を受けている父の援助ができないか、との内容だった。

あたしも彼と新しい生活を始めていたし、実家にいる弟も

病気の母でいっぱい、いっぱいの状況で援助もなにも

父が浮気して離婚した以上、どうすることもできない。

戸籍上での親子関係はなくなっても、こういった場合では

事実上の親子関係は否定できない。

そして、きょうの電話…

父が重い病気で手術しなくちゃならないので、同意書にサインが

欲しい、ということだった。

重い病気って?と福祉事務所の方に尋ねると、詳しくは説明

できないが、検査の結果、進行性の胃がんであることが判明し

一刻も早い手術が必要、とのことだった。

父本人はまだ告知されていないらしい。

手続き上の問題で、とりあえず親族の同意書というものが必要なのだ

そうだ。

もう何年も会ってない父が「がん」だと告げられても、いまひとつピンと

こなかった。

あたしの心の中では、母を裏切って家庭を捨てたバチがあたったんだって

思う気持ちと、優しかった父の思い出とが交錯してどうしていいのか

わからない。すぐに弟に電話して相談した。母には言わないことにした。

いくら離婚した元亭主とはいえ、胃がんと聞けば心配にはなるはずだし

母の病気のためにもよくないとあたしたちは判断した。

同意書のサイン…

夕方からずっと考えた結果、サインだけは応じようと思う。

父は今ひとりぼっち。それで、あしたにでも本人にがん告知をするかも

しれないとのことだった。

ひとりでその現実を受け止めるのには、つらすぎる。

でも、サインはするけど会う気持ちはまだ固まらない。

父のこと、許せない部分はあるけど、やっぱり一緒に暮していた

ときのことを思い出すと涙が出てきた。

あたしはいったいどうしたらいいんだろう。

同意書のサインをするとなると、病院へ行き医師の説明を受けることに

なる。どのくらい進行してしまっているのか、それを聞いてから

また考えるしかないか。


コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索